文系卒のWebエンジニアの成長と備忘録
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新卒2年目でSESを辞めた話【経験談】

freedom

新卒でエンジニアとしてSIerの会社の入社して、SES業務の部門で2年近く働き退職しました。その際の話をしようと思います。
これから働く新卒の人や、実際のSES(客先常駐型)ってどんな感じなんだろう向けの人に赤裸々に書いていきます。

  • 新卒当時のスペック
  • どんな会社就職したのか
  • SESの新卒の給料や福利厚生は?
  • どんな業務をしたのか
  • 辞めた理由

新卒当時のスペック

resume

新卒の当時の僕のスペックは結構酷いもので、以下のような感じ。

・ IT系の専門学校卒業
・ スマホアプリの開発経験はあり
 →Webやシステム開発の経験はなし
・ 基本的な情報系の資格はあり
・ インターン歴あり
 →2週間ほどの短期インターン

一応、IT系の専門学校を卒業してまして、学生当時はスマホアプリの開発が面白くて、学生時代にある講座選択もスマホアプリの開発を選んでいました。

その反面、Web系の開発やシステム開発などは全くやったことなく、授業はちょびっとあったくらいで、ほとんど未知の領域でした。(JavaとJavascriptって親戚?って思っているくらい)

そのため、就活当時はスマホアプリエンジニアになりたくて、その業種を応募している企業に応募していました。

どんな会社に就職したのか

僕が新卒で入った会社は以下のような感じ。

・ 非上場のSIer会社
・ 従業員数は200人近く
. プロジェクト先に常駐することが多い
・ スマホアプリエンジニアやWeb系のエンジニアの多

上記でも書いていますが、SIer会社に入りSES業務(客先常駐を行う)をやっている部門に配属されました。
当時の僕のスペックは上記にも書いてありますが、IT系の専門学校に入っている割には低いです。

このスペックでよく雇ってくれたな感が若干あります。

なぜその会社に就職したのか?

当時はアプリエンジニアを募集している会社に入れれば、とりあえずは満足だったので入社を決めました。

就職活動を早く終えたかったっていうのもあり、結構簡単に決めてしまった感じがありますが、正にその通りです。(スーツをさっさと脱ぎたかった)
当時の就職活動の解禁は、3月1日からで、僕が就職活動を終えたのは5月の下旬くらいでした。

SIerを選んだ理由

SIerの会社を選んだ理由としては学生時代の僕なりに考えが以下。

  • 他社に入ることで他社の内部事情が知れる
  • 勤務先が変わることで飽きなさそう
  • 色々なプロジェクトに入ることでスキルが身につきそう

特に僕の中では、「色々なプロジェクトに入ることでスキルが身につきそう」「勤務先が変わることで飽きなさそう」というのが決め手でした。(後々書きますが、逆にこれが辞めた理由にもなります。)

SESの新卒の給料や福利厚生は?

・ 新卒給与
 → 月給: 19万円
 → 年収: 266万円
 → 交通費や雑費は別
 → みなし残業代込み(20時間)
・ 賞与(ボーナス)
 → 給与の1ヶ月分×2
・ 福利厚生
 → 基本的な保険系は完備
 → 会社の寮あり
 → 休みはカレンダー通り(年間休日は120日以上)

【給与について】
最近の中小企業なら結構一般的なものなんじゃないかなという感じがあります。
ただ、年収が低すぎて僕にとって生活はめちゃくちゃ苦しかったです。(都内で1人暮らしをしていたので)

現在の募集要項では以下のようになっていました。
・ 専門学校卒(2年制) 19万円
・ 高専卒 20万円
・ 大学卒 21万円
・ 大学院卒 22万円

そして、就活しているときに、みなし残業代なんてものがあるのとは知らなかった。。。(見落としていたのか不明ですが記憶ではマイナビとかには書いていなかったような感じがします)

【賞与について】
給与の1ヶ月分。

賞与が給与の何ヶ月分なのか募集要項のページに書いていない場合は、ちゃんと質問で聞いた方がいいですよ。( ちゃんと数ヶ月分あげている会社は募集要項にアピールとして書いているところが多いので)

【休みについて】
結構寛容。基本はカレンダー通りお休みはありましたし、有給の取得についてはプロジェクト先に委任されていたので、結構好き勝手休んでいました。新卒ながら有給消化率は100%。

ただ、これはプロジェクト先によりけりだと思うので、一概には他の企業と比べることは出来ないと思います。

【福利厚生について】
最低限の福利厚生のみ。

福利厚生の一部で会社の寮がありましたが、なぜか新宿から1時間もかかるところにあったのでほとんどの人が入寮せず、ネットワークエンジニアの徹夜作業場所としてあったみたいです。

会社で義務付けられている健康診断やインフルエンザの予防接種はなぜか自費。

どんな業務をしていたのか

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僕はSES部門にいて、大手のWebサイトの開発、保守の業務に携わっていました。
新卒から退職するまでずっと同じプロジェクトに入っていました。

上記にも書いていますが、僕は学生時代にスマホアプリエンジニアになりたくて会社に入っていたのですが、希望職種であるアプリエンジニアではなく、Webサイトのサーバーサイドエンジニアとして働くことになりました。

ただ、僕はWeb系のプログラミング言語の知識は全くなかったので未経験者と同じ状態です。

そのため、最初にやっていたことはプログラミング業務というより、保守系のドキュメントや仕様書を書いていたり、先輩が作成したテスト仕様書を元にテストを行うテスターみたいな業務がほとんどでした。(半年近く)

触ったことがない言語のプロジェクトにいきなり入り、業務をやるのは結構きつかったのは覚えています。
最初の方は勉強するために、定時で帰り9時くらいには寝て、朝4時くらいにおきて勉強していました。

その後、地道な作業が評価されたのか、上司に「もっとコーディングがしたい」と直談判したのが効いたのか、その後は開発案件に入らせてもらい大規模案件のサブリーダーをやったり、コーダーになったり経験を積みました。

退職した理由

新卒で働き始めて、2年近くで退職するのは一般的に見ると結構早めだと思いますが、そんな中でも辞めた理由は3点。

  • 仕事の幅を広げたかった
  • 生活のための給与を確保したい
  • SESのデメリットが目立ってきた

仕事の幅を広げたかった

上記で述べているように、基本の仕事はクライアント先の仕事を請け負っているだけの仕事なので、クライアントの作って欲しいと依頼を受けたものだけを作るという作業でした。

最初のうちは仕事を覚えるという意味で全然良かったのですが、段々とコーディングだけではなく、「プロダクトの企画に参加したい」とか「自分のアイディアを自由に言えるようになりたい」というエンジニアの仕事の幅を広める意味で願望が出てきたので退職を考えるようになりました。

生活のための給与を確保したい

上記では新卒の頃の給与を書いていますが、僕が退職した時点の給与は以下のようになっています

・ 月給: 20万円(手取り 16万円)
・ 年収: 約280万円

新卒当時から給与は1万円しか昇級していません。
というのも、新卒採用から10年近く在籍している先輩社員から話を聞くと、毎年1万円しか給与は上がらないということが判明していました。
頑張っても、頑張らなくても給与が上がらないという事なので、働く意味自体が不明に。

また、単純に年収280万円という額の中、都内で1人暮らしがめちゃくちゃきついです。
趣味に使用するお金もほとんどないため、生きていのが必死感あります。

そのため、人間的な生活を確保するために辞めました。

SESのデメリットが目立ってきた

SES(客先常駐)のデメリットが自分の中で段々と大きくなってきました。
上記では、「他社に入ることで他社の内部事情が知れる」、「勤務先が変わることで飽きなさそう」などがSIerの会社に入った理由でもあるけど、段々とこれがデメリットになってたという事を書いています。

デメリットとしての詳細を書くと以下のような感じ。

  • 勤務先が変わる事で交通費や諸々の申請が面倒
  • 自社都合で帰社したりなど無駄な移動が多い
  • 他社の規定に縛られる

【勤務先が交通費や諸々の申請が面倒】
客先常駐がメインとなると、交通費などの費用が毎月の月末に申請が必要になる関係上、書類の作成や提出するといった面倒な作業が多いです。

自社開発であれば、勤務先が変わらないのでこういった申請は自分が引っ越すか会社の場所が変わるなどのことがない限り、入社以降は基本申請しませんが、客先常駐だとほぼ毎月必要になります。

仕事の中で事務作業が重なるとめちゃくちゃ面倒なので、次第にこれがストレスに。

【自社都合で帰社したりなど無駄な移動が多い】
会社によりけりですが、自社の都合だったり打ち合わせだったりでプロジェクト先にいったり自社に帰ったり、仕事の時間内で移動することが多かったです。

僕がいたプロジェクト先の会社は港区にあり、自社は新宿区にありました。
帰るたびに電車に乗り、往復の無駄な時間(1時間近く)が発生し、そして上記にあるように雑費の申請が必要になります。

最初のうちは移動自体が気分転換になり楽しいと思えていましたが、仕事が忙しい時に「なんでわざわざ移動すんねん!!」と爆発しました。そのため退職理由の1つとして挙げています。

【他社の規定に縛られる】
客先常駐は客先の会社に入り、業務をすることを主なので基本的には客先のPCを使用し、規定に従いながら仕事をします。

その規定というのが若干細くて、パートナーに対して寛容な所もあれば、厳しい所もあります。
僕がいたところは比較的緩かったですが、厳しいところだと以下のような規定もありました。

・ キーボード、マウスの持ち込み不可
・ Chromeの拡張機能一つインストールするにも申請が必要
・ パートナーはスーツ着用

客先常駐を主にしている部門にいたので、いつ移動になるのかも分からない状況下で、こういった企業先で働くことは自分にとっても、会社にとってもマイナス面しか生まないため理由の一つとして挙げました。

これまでSESのこと書いてけたけど

・結局SESってデメリットしかないのか?
・逆にメリットは?

SESのメリットとデメリットは紙一重。

客先にいって仕事をするという事では、デメリットでもありメリットでもあります。

僕は中小企業の非上場企業の社員でしたが、プロジェクト先にいっていた企業は上場している大企業だったので、そういった会社の内部事情を知れたり、自分が普段使用しているサイトに携われるといった事をメリットとして考える事もできます。

他の理由としては、客先に知り合いが出来るので人脈広げたいという人には向いているかも。
また、ひとつの場所に留まりたくないという人にはもってこい感はあります。
人や場所も変わるのが激しいので、面倒な人間関係は特になく、かなりフラットです。浅くて広い感じになりやすい。


まとめ

SESで働いていたことを会社にバレないように赤裸々に書きました。
実際に働いてみて、メリット・デメリットを見たときに、自分がどちらを許容できるのか。人それぞれですが、僕は2年近くいてデメリットの方が多く感じてきてしまいました。

おそらく、客先常駐型のエンジニアにはもう2度とならないと思います。(余程じゃない限り)

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